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不動産投資とは|種類や利点、運用方法を仮想通貨投資家向けに解説

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仮想通貨投資で得た利益を、別の金融商品や投資先に分散したいと考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、不動産投資の基本概要から応用的な投資手法までをご紹介します。

不動産投資で得られる安定した収益源について気になる投資家の方は、参考にしてください。

目次
  1. 不動産投資とは
  2. 不動産投資のメリット
  3. 不動産投資のデメリット、注意点
  4. 不動産投資の種類
  5. 応用的な不動産投資先
  6. 不動産投資の始め方5ステップ
  7. 不動産投資でポートフォリオの分散性を高める

1. 不動産投資とは

不動産投資とは、土地や建物といった不動産を取引し、賃貸から得られる家賃収入のインカムゲインや売却によるキャピタルゲイン(資産価値の上昇による利益)の獲得を目的とした投資活動のこと。不動産を直接購入する方法の他、不動産投資信託(REIT)などの金融商品を通じて間接的に不動産市場に投資する方法も選択できます。

仮想通貨投資と同様にインフレへのヘッジとして利用されることが多いですが、不動産投資の方がボラティリティが低いため、一般的には長期的な資産形成手段として利用されます。

なお、現物不動産に投資を行う場合、価格変動リスクだけではなく、運用時の物件管理・維持費用などについても考慮する必要がある点に留意しましょう。

ちなみに、バブル期ではキャピタルゲインを狙う不動産投資が主流でしたが、現在は家賃収入を長期間得るインカムゲインの傾向が強まっています。

2. 不動産投資のメリット

不動産投資には様々なメリットがあります。主なものは以下の5つです。

  1. 生命保険として利用可能
  2. 副収入として安定的な収入源になる
  3. 相続税の節税効果
  4. 所得税と住民税の節税効果
  5. ポートフォリオの多様性が増す

2-1. 生命保険として利用可能

不動産投資は、生命保険として利用することも可能です。これは、不動産投資でローンを組む場合、「団体信用生命保険」と呼ばれる保険に加入できるため。

団体信用生命保険とは、加入者が死亡もしくは所定の高度障害を負った場合、物件のローンが弁済される仕組みを持つ保険です。仮に、加入者がローン返済中に死亡した場合、残債は消え、不動産は遺族の所有物になり、売買も可能となります。

結果的に遺族が「売買して資金を確保する」「手元に残して家賃収入を得られる」ことから、遺族へ資金を提供できるため、実質的な生命保険として利用できるでしょう。

2-2. 副収入として安定的な収入源になる

毎月一定の家賃が入る場合、不動産投資は安定的な副収入になります。ボラティリティの大きい仮想通貨と比較しても、不動産投資は市場の影響を受けにくく、家賃が毎月一定になりやすいためです。加えて、空室がない限り家賃収入が入ってくるため、比較的安定した副収入になり得ます。

2-3. 相続税の節税効果

不動産投資には相続税の節税効果もあります。相続税は資産の「相続税評価額」に基づき税額が決定されます。現預金や仮想通貨は時価と相続税評価額の差がありませんが、不動産は時価よりも割安になるため、現預金や仮想通貨と比較して相続時の節税効果が見込めるのです。

2-4. 所得税と住民税の節税効果

また、減価償却費を計上することで、所得税と住民税の節税効果に繋がる場合もあります。建物を購入した際の費用は、減価償却費として一度だけでなく複数年に分けて経費にでき、課税所得を減らすことが可能です。

加えて不動産所得は損益通算の対象。赤字になった場合は他の黒字所得から損失を差し引くことで、節税に繋がります。

2-5. ポートフォリオの多様性が増す

不動産投資は仮想通貨と比べ、資産としての性質の違いや値動きの相関性が違うため、ポートフォリオの多様性が増します。

例えば、仮想通貨は不動産や金のような実体がなく、需要と供給が価格に与える影響が大きいためボラティリティも高い金融資産です。反対に不動産は実態のある実物資産であり、価値の保存という意味では仮想通貨よりも優れていると考えることもできます。しかし一方で物自体が破損、消失すると資産価値が下がることもある点には注意が必要です。

このように多様な性質を持つ異なる資産をポートフォリオに追加することで、リスクヘッジの効果を最大限に高めることができます。

3. 不動産投資のデメリット、注意点

次に、不動産投資のデメリットや注意点についても解説します。

3-1. 空室リスク

現物不動産を購入して家賃収入を得る運用方法の場合、空室リスクを考慮する必要があります。空室リスクとは、空室が生まれることで家賃収入が減少する危険性のことです。

現物不動産の運用には維持管理費やローン返済、固定資産税といった費用がコンスタントに発生するため、空室によって十分な収益を得られないと、損益がマイナスとなる可能性もあります。

3-2. 滞納リスク

同様に現物不動産で家賃収入を得る場合は、滞納リスクに注意しましょう。滞納リスクは入居者が何らかの理由で家賃を払わないリスクを指します。十分な入居者を確保できたとしても、入居者から家賃の回収ができなければ収益を獲得できません。

単に支払いを失念しただけであれば回収は容易ですが、支払う気があっても資金がないケースや、そもそも支払う意志がない場合は、深刻で長期的な法的問題に発展しえます。滞納リスクを未然に防止するためにも、入居申込があった際は希望者の経済状況や人間性を入念にチェックし、厳しく選定することをお勧めします。

3-3. 修繕リスク

また、実物不動産は故障や老朽化が生じやすく、定期的に修繕費用がかかります。経年劣化からくる老朽化などは火災保険で補償されない事を留意してください。

加えて、自然災害による損壊についても事前に想定しなければなりません。不動産が位置するエリアが、過去にどういった種類の災害を経験していて、頻度や規模はどの程度か、また今後の発生リスクの高さについても入念に調べることをお勧めします。

そして、災害リスクとその場所に不動産を所有するメリット(立地の良さ、将来的な地価上昇の可能性など)を比較し、メリットがリスクを上回る場合にのみ購入を検討すると良いでしょう。

3-4. 価格変動リスク

一般的な投資商品と同様、不動産投資は元本が保証されていません。様々な外的要因によって、売却価格が購入価格を大きく下回るリスクがあります。

前述した災害や老朽化以外で不動産価格が下がる要因としては、人口減少による需要の低下、空き家の増加による供給の増加など、需給関係や株価と連動する傾向、築年数の影響などが考えられます。売却価格と購入価格の差に開きがあると、家賃収入を含めても最終的なリターンが赤字になる場合もあるため、注意が必要です。

3-5. 金利変動リスク

不動産投資でローンを選択すると、金利変動によって負担が増大する場合があります。金利には「固定金利」「変動金利」があり、どちらか選択可能です。固定金利は一定あるいは全期間固定される金利。利息は多くなりますが期間終了まで返済額は変わらず、返済計画が立てやすいと言えます。

反対に、変動金利は定期的に金利の見直しが行われ、契約当初は固定金利より金利が低くなる傾向があります。しかし金利が上昇した場合、見直し後の返済額や総返済額が増え、返済計画に影響を与える可能性も。変動金利を選択する際は、変動リスクに注意しましょう。

3-6. 流動性が比較的低い

仮想通貨が基本的に24時間365日・即時で売買できる一方で、不動産は証券化されたものを除き、売買成立までに時間がかかる傾向にあります。

そもそも、不動産は多くの投資家にとって安価な買い物ではなく、事前に足を運んで物件の状態や立地の確認も必要となるため、短期間では購入者を見つけられないケースも少なくありません。

4. 不動産投資の種類

不動産投資の種類には、主に以下の4つがあります。

  1. 区分投資
  2. 一棟投資
  3. 戸建て投資
  4. J-REIT(不動産投資信託)

4-1. 区分投資

区分投資とは、マンションの建物全体ではなく部屋単位で購入を行い、賃貸に出す投資方法です。自己資金が少なくても比較的始めやすく、不動産投資の初心者にも適しているでしょう。

メリット

  • 初期費用が少なく初心者でも始めやすい
  • 物件の需要が高く貸与・売却しやすい
  • 複数の物件を持つことで分散投資が可能

デメリット

  • 空室や家賃滞納によって収入がゼロになる
  • 建物全体の購入ではないため管理の自由度が低い

4-2. 一棟投資

一棟投資とは、アパートやマンションといった建物全体を購入し、賃貸に出す投資方法です。

メリット

  • 複数の部屋を持っているため空室リスクを分散できる
  • 賃貸戸数が多いほど家賃収入が増える
  • 一棟全体を所有しているため管理の柔軟性が高い

デメリット

  • 初期費用が高額
  • 管理する場所が広く、煩雑になる

4-3. 戸建て投資

戸建て投資とは、戸建て住宅を購入し賃貸に出す投資方法です。戸建て住宅は単身者よりも長期間契約する傾向があるファミリー層がターゲットであるため、一度入居者が決まると長期的な収入が期待できます。

メリット

  • 長期的な安定収入を得やすい
  • 一棟投資ができない土地を活用できる
  • 共用部が少なく管理しやすい

デメリット

  • 長期間空室になる場合がある
  • リフォームや修繕費用が大きくなる傾向がある

4-4. J-REIT(不動産投資信託)

一般社団法人投資信託協会によると、REITとは「Real Estate Investment Trust」の略で、「多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品」と定義されています。

REITを購入することで、間接的に不動産へ出資が可能です。日本版のREITを「J-REIT」と呼び、法律上は投資信託に分類されます。

メリット

  • 証券化されているため、少額から始められ売却しやすく手間がかからない
  • 不動産を直接管理しないため管理コストが比較的低い

デメリット

  • 通常の投資信託同様、運営会社の倒産リスクがある
  • 配当金の減少リスクや証券売却に課税がある

出典:一般社団法人投資信託協会「そもそもJ-REITとは?」

5. 応用的な不動産投資先

「区分投資」「一棟投資」「戸建て投資」「J-REIT」以外にも、事業性の高い不動産投資があります。

5-1. 駐車場

駐車場投資は所有している土地を駐車場に整備することで収入を得られる投資方法です。ワンルームなどの住宅に比べ初期費用が安価なため、比較的始めやすいでしょう。

貸出方法には「月極」「時間貸し」の2種類があります。月極は月単位で利用者と契約をするため定期的な収入があり、時間貸しはコインパーキングなどの環境を整備することで貸出可能です。

5-2. 民泊

民泊とは、観光庁によると「住宅(戸建住宅やマンションなどの共同住宅等)の全部又は一部を活用して、旅行者等に宿泊サービスを提供すること」を指します。

民泊投資は、一般住宅を購入し観光客をターゲットに宿泊施設として貸し出す運用方法です。宿泊施設として貸し出すことで、区分投資より高い賃料を得られる傾向があります。

5-3. トランクルーム

トランクルーム投資とは、土地の上にコンテナを置くなどして収納スペースを確保し、トランクルームとして貸し出す運用方法です。設置方式や事業形態は多様で、状況に合わせた運用が可能な柔軟性が特徴。

メリットは初期費用が安くトラブルが少ないことですが、収入は他の投資先より比較的低い傾向にあります。

5-4. 定期借地権

定期借地権とは、定められた期間で契約が終了する借地権を指します。1992年に施行された新借地借家法によって、新たに認められた借地権が定期借地権です。一定期間収入が得られたり、更地の状態で土地が戻ってきたりとメリットがある反面、定期借地権の種類によっては契約期間が異なり、50年以上かかることもあります。

6. 不動産投資の始め方5ステップ

最後に、不動産投資を始める5ステップについても解説しましょう。

6-1. 不動産を探す

始めに投資先を選びましょう。投資の種類も区分、一棟、戸建てからREIT、定期借地権まで多岐にわたります。土地や物件なら不動産サイト、REITなら投資家向けのサイトなどで探せますし、不動産会社の情報誌や新聞の折り込みチラシのような紙媒体もあります。

他に不動産会社へ相談する、現地へ土地や物件を見に行くなど、自身の目で確かめることも重要です。

6-2. ローンを組む

次に、自己資金で購入できない場合はローンを組む必要があります。ローンは誰でも組めるわけではなく、金融機関で審査して通過すると借入でき、利子を含めた返済額を毎月の家賃収入から払います。

6-3. 不動産を購入する

不動産を購入すると、受け渡しまでに様々な書類や手続きが必要です。買付申込書を出し売買契約したり、不動産についての重要事項説明を受けたりします。事前に準備する内容を知ることでスムーズに契約が進み、時間を節約できるでしょう。

6-4. 管理の有無

不動産の管理方法は「自己管理」「管理会社へ委託」から選択します。副業で行うなら、手間のかからない委託も選択肢に入るでしょう。管理会社には、本来自身で行う家賃回収、清掃や修繕、トラブルの対処などを代行する業者が多いようです。一方、委託手数料がかかるため、収支との兼ね合いで判断する必要があります。

6-5. 運用開始

物件や管理会社の選定後、実際に運用し始めます。

運用の際に行うことは主に「入居者募集」と「不動産の管理」です。入居者募集のプロセスは、家賃の最大1か月分を成功報酬の目安として、不動産会社などへ委託できます。

7. 不動産投資でポートフォリオの分散性を高める

本記事で不動産投資について、仮想通貨投資との比較を交えながら解説しました。不動産投資とは、マンションやアパートの不動産物件を購入し、他者へ貸し出して利益を得る投資方法です。

不動産投資には様々なメリットや種類がありますが、他の投資商品と同様にリスクを負う可能性もあります。本記事を通して不動産投資についてより詳しく調べ、収益の分散先として検討してみてはいかがでしょうか。

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