ヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)の概要
ヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)は、公平性と安全性、低レイテンシーを重視した分散型台帳技術(DLT)ネットワークです。従来のブロックチェーンとは異なる「ハッシュグラフ」という技術を採用しています。ネットワーク上のトランザクションやファイルストレージの支払いには、ネイティブトークンであるHBARが使用されます。
ヘデラはGoogleやIBMなど、多くのグローバル企業が運営審議会に参加している暗号資産プロジェクト。金融通信メッセージのISO20022に準拠しています。また、Solidityプログラミング言語でスマートコントラクトを書く仮想マシンを備え、KYC(顧客確認)およびAML(マネーロンダリング防止)チェックも組み込まれています。
ヘデラでは、非同期ビザンチンフォールトトレランス(aBFT)プロトコルである「ハッシュグラフコンセンサスアルゴリズム」を採用したPoS(Proof-of-Stake)ネットワークです。ネットワークのコンセンサスに参加できるのは許可されたノードのみです。 コンセンサスノードは、ネットワークのネイティブトークンであるHBARをステークすることでコンセンサスに参加します。ノードの影響力は、ステークしたHBARの量に比例します。
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ハッシュグラフとは
ヘデラ・ハッシュグラフはグラフ状の構造を使用し、ノードが相互に情報を通信しながら接続のグラフを構築します。この方法により、従来のブロックチェーンと比較して効率的にトランザクションを処理できます。
[caption id="attachment_531143" align="aligncenter" width="679"] 出典:Hedera Hashgraph — Time for some FUD, Eric Wall[/caption]
ヘデラは、公正性、高速性、セキュリティを設計の基本としており、トランザクションを迅速に処理・実行し、遅延を排除します。その結果、1秒あたりのトランザクション数(TPS)は最大1万にも達します。
このトランザクションの速度と効率性は、リアルタイムでスケーラブルかつ手頃な決済を必要とするアプリケーションに適しています。ヘデラのトークンサービスはトークンの作成と管理を可能にし、トークン化プロジェクトに適したプラットフォームを提供します。
プロジェクトの背景
ヘデラはDr. Leemon BairdとMance Harmonによって設立されました。Dr. Bairdはハッシュグラフ分散コンセンサスアルゴリズムの発明者であり、現在はヘデラの主任科学者を務めています。Mance HarmonはヘデラのCEOであり、ITセキュリティ業界を含むさまざまな著名企業で約20年の経営経験を持つ技術エグゼクティブおよび起業家です。
ヘデラは2018年8月にICO(Initial Coin Offering)を通じて資金を調達し、2019年9月にメインネットへのオープンアクセスを開始しました。プラットフォームのネイティブユーティリティトークンであるHBARは、ICOの一環として導入されました。
2024年2月には、サウジアラビア投資省(MISA)とWeb3分野やディープテック関連のイノベーション推進のため、5年間にわたる2億5,000万ドル(約380億円)の大型契約を結びました。
また、2023年8月には、米連邦準備制度の即時決済システム「FedNow Service」のサービスプロバイダー紹介ウェブページに、ヘデラの分散型台帳技術(DLT)を活用するマイクロペイメント・プラットフォーム「Dropp」が追加されており、技術力への注目・関心が高まっています。