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ビットコイン上のミームコイン「DOG」とは? Runesプロトコルの背景から買い方まで

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン上のミームコイン「DOG」

ビットコイン上で新たに注目を集めているミームコイン「DOG」。この記事では、このトークンが発行されたRunesプロトコルの背景について詳しく解説します。

DOGトークンに深く関連するRunestoneプロジェクトや、Ordinals保有者へのDOGエアドロップ、そして市場での現在の位置付けについても検証します。また、DOGトークンの購入方法やRunesトークン市場に対する懸念についてもご紹介します。

OrdinalsのCasey氏とRunes

Runesは、Ordinalsの創設者であるCasey氏がトークンを発行するために立ち上げた新しいプロトコルです。2024年4月20日のビットコインの半減期に、ブロックの高さが840,000に達したときにローンチされました。

Runesの目的は、ビットコインのブロック報酬分をカバーするためにネットワーク手数料を増加させる、投機的な需要の基盤となることです。

Runeプロトコルはライトニング・ネットワークと直接互換性があり、高速で費用対効果の高いトランザクションを容易に行う、スケーラブルなもの 出典:The INX Digital Company INC

Runesは、BRC-20の課題を解決し、その投機需要を代替する形で設計されています。BRC-20は、2023年3月にOrdinalsプロトコル上でトークンを作成する方法として提案されましたが、ビットコインのブロックスペースを圧迫し、またトークン追跡をサードパーティに依存するなどの課題がありました。

Runesは、ビットコインの送金構造「未処理のトランザクションアウトプット(UTXO)」にトークンを紐づけ、特定の形式とルールに従ってプロトコルメッセージを送信します。発行量や供給ペースを定義でき、追跡もオンチェーンで完結するトークンプロトコルとなっています。

Ordinalsとは

satoshi単位の追跡理論に基づく。1BTCを1億satoshiに分割し、それぞれに固有の識別子を付与。テキストや画像、動画などのデータを「Inscription(インスクリプション)」として記録することで、ブロックチェーン上に保存する。

Ordinals保有者へのDOGエアドロップ

Runesプロトコルで最初に作成されたトークンは「UNCOMMON•GOODS(#0)」ですが、最も注目を集め、多くの保有者を獲得したのは、4番目(#3)に作成された犬をテーマにしたミームコイン「DOG•GO•TO•THE•MOON(DOG)」です。

DOGは、Ord.io(Ordinals Explorter)の創設者であるLeonidas氏が主導しており、2024年4月24日に75000以上のOrdinal NFT「Runestone」コレクション保有者に1,000億DOGトークンがエアドロップされました。

Runestoneコレクションは、RunesプロトコルでのDOGトークン発行に先立ってLeonidas氏が始めたOrdinals(NFT)プロジェクトであり、ビットコイン半減期(4月20日)時にOrdinalsを3つ以上保有するウォレットにエアドロップを実施しました。発行総数は112,400枚で、北欧古代の魔法のシンボル「Runes」を持つ黒い石が描かれたものです。

出典:Ord City

3月初旬には、ファンディングの一環としてRunestone #63140674を最大のファイルサイズを持つOrdinalsとして競売にかけ、8 BTC(556,000ドル)で落札されました。オークションの収益は、半減期後のRunesでのRunestone、及びDOGエアドロップのネットワーク料金に充てられました。

これら2段階のエアドロップ戦略は、コミュニティを巻き込むことに成功し、プロジェクトの立ち上げを支える重要な役割を果たしました。

出典:Ordi Scan

DOGトークンは、5月25日現在、Runesで作成されたトークンの中で、2番目に高い時価総額である約4億ドルを誇ります。

Runesトークン市場のリスク

なお、現在のRunes市場は徐々に公平性が薄れているとの批判もあります。特に時価総額でトップの「Z•Z•Z•Z•Z•FEHU•Z•Z•Z•Z•Z」は総量の99%をプレマイニングしており、Xのプロフィールからは中国系の取引所OKXとの関連性も見受けられます。「SATOSHI•NAKAMOTO」も同様に大半がプレマイニングされています。

出典:DUNE(@cryptokoryo)

現在の市場には多くのRunesトークンが存在しますが、ユーザー基盤や発行数の伸びは鈍化し、一時的に沈静化しています。また、Runes市場は限られており、主要な取引が一部の中央集権型取引所に偏っているとも指摘されています。

しかし、Runesトークンの名前は大文字のA-Zを用いた13~26文字で構成されており、リリースから約4か月ごとに1文字少ない文字数がアンロックされる仕組みです。このサイクルは2028年の次の半減期まで続き、Runesのハイプサイクルが一定間隔で形成されるように設計されています。その間に市場環境が整備され、Runesのアップデートと併せて、今後も注目が続くでしょう。

DOGの買い方

Runesプロトコルは誕生したばかり。現在、DOGは一部のマーケットプレイスでのみ利用可能です。現在、DOGトークンを取引するための分散型プラットフォームとしてはMagic Edenがあります。

出典:Magic Eden

Magic Edenは、ソラナベースの資産を含む人気のマルチチェーンマーケットプレイスですが、現在では、Runestoneを含むビットコインOrdinals(NFT)、Runesのトークン、イーサリアムのNFTなど、さまざまなプラットフォームから幅広い商品を提供しています。

Magic Edenの利用にはMagicEden Walletが便利です。このウォレットはビットコイン(BTC)にも対応しています。また、メタマスクもビットコインへの対応を開始しました。

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