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暗号資産XRPの買い方 リップル(Ripple)社との関係や将来性を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産(仮想通貨)市場において、長年にわたり時価総額でトップ5圏内に位置するXRPは、プロダクトの発展や規制当局との対話において、業界全体で重要な存在感を示しています。

日本の投資家の間でもXRPは注目度が高く、国内の多くの交換業者で取り扱われており、各社の取引ランキングや保有銘柄ランキングで上位にランクインすることが多いです。

本記事では、暗号資産XRPの基本情報に続いて、購入方法や将来性について詳しく紹介します。

目次

暗号資産(仮想通貨)XRPとは?

出典:XRP Ledger. Open Source.

暗号資産(仮想通貨)XRPは、XRP Ledger上で使用できるネイティブトークンのことを指します。

米国企業のRipple(リップル)社との関係が深いため、XRPとRippleが混同されることがありますが、XRPとRippleは別物です。

  • 「XRP」と表記されている場合は、暗号資産・XRP LedgerのトークンであるXRPと考えてください。
  • 「Ripple(リップル)」と表記されている場合には、リップル社や同社が提供する金融サービスであると考えてください。

本記事では、上記のように表記を区別します。

暗号資産XRPの基本情報と特徴

暗号資産XRPは、グローバルコミュニティが主導する分散型のパブリックブロックチェーン「XRP Ledger(XRPL)」上で使用できるネイティブトークンです。

    ■XRPの特徴

  • 高速な取引承認: XRPは3〜5秒ごとにファイナリティをもって決済を行うことができ、ビットコインのようなプルーフ・オブ・ワーク(PoW)方式と比較して承認作業が短いため、送金時間が短くなります
  • 低いコスト: XRPの1件当たりの手数料は0.0002ドルと公称されており、他の仮想通貨と比較して非常に安価です
  • スケーラビリティ: XRPは1秒につき1,500件のトランザクションを決済できるスケーラビリティを有する構造を持っています

XRP Ledgerを管理するバリデータは、大学や取引所、企業、個人などにより運営されており、リストが更新されています。バリデータのリストは、ユニークノードリスト(UNL)とも呼ばれます。バリデータは、XRP Ledgerのコンセンサスプロトコルに基づき、送受金などの取引を承認しています。

XRP Ledgerはブロックチェーン技術を基にしていますが、ビットコイン(BTC)に代表される、ネットワーク維持や取引承認で報酬が得られるマイニングの仕組みは存在しません。 そのため、XRP Ledgerは大きな電力消費・エネルギー消費を伴わずに稼働することができ、長期的な成長と安定につながるとしています。

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XRPとXRP Legderの歴史

XRP Ledgerは2011年から開発が行われ、2012年にリリースされました。開発はDavid Schwartz氏、Jed McCaleb氏、Arthur Britto氏という3名のエンジニアが行い、リリース直後にリップル社の共同創業者・会長となるクリス・ラーセン氏が参加。2012年9月に NewCoin 社 (すぐに OpenCoin に改名され、現在はRipple Labs.という名称) が設立され、3名のエンジニアとクリス・ラーセン氏が共同創業者となります。

XRPLの創設者らは同社に、XRP Ledgerのネイティブ通貨である800億XRPを贈与。リップル社はその後、その大部分をエスクローに預けています。

このような関係から、XRPとXRP Ledgerはリップル社のものと考えられがちですが、XRP Ledgerはオープンソース技術として独立しています。リップル社は現在、クロスボーダー決済事業における流動性管理に XRPLedgerとXRPを活用するユースケースを構築する貢献者の一人に過ぎません。

2020年にXRP Ledgerの開発や企業等への採用を促進するための組織としては、XRPL Foundation(XRPL財団)という財団が設立されています。

リップル社のプロダクト

リップル社(Ripple Labs.)は「価値のインターネットの構築(Building the Internet of Value)」を掲げている米国の企業です。

リップル社は国際決済や暗号資産への流動性供給、機関投資家向け保管プラットフォーム(カストディ)サービス、CBDC(Central Bank Digital Currency・中央銀行デジタル通貨)の発行やその支援など、多くのフィンテックサービスを提供しており、一部のサービスにXRP Ledgerを活用しています。

国際決済や国際送金にかかわるプロダクトでは、「RippleNet」と「ODL(On demand liquidity)」というサービスが展開されており、「ODL」でXRPが活用されています。

一般的に「ODL」国境を越えた国際送金などに使用されますが、資金の移動にあたりXRPを経由して取引を行っていることが特徴です。

ODLによる法定通貨Aから法定通貨Bへの送金は以下の流れで実行されます。

出典:SBI VCトレード

  1. 送金元の金融機関から法定通貨Aを暗号資産取引所へ送金
  2. 法定通貨AをXRPへ交換し、XRPを目的地の暗号資産取引所へ送金
  3. XRP LedgerでXRPを送受信
  4. 受け取ったXRPを法定通貨Bへ交換
  5. 法定通貨Bを資金移動業者の受取口座へ送金

ODLの製品構造上、取引のために一定量のXRPを保有する必要があるため、ODLを導入する企業や金融機関が増加すると、取引に使用されるXRPの需要が高まります。これにより、XRPの準備高や流動性が向上し、結果としてXRPの価格が上昇する可能性があるという期待が持たれています。

暗号資産XRPの買い方・購入方法

日本円で暗号資産XRPを購入するには、日本国内の暗号資産取引所の口座を開設する必要があります。

本記事では、SBI VCトレードを例にXRPの購入方法を紹介します。

1SBI VCトレード
東証プライム市場に上場しているSBIホールディングス傘下のSBI証券は、国内最大手のネット証券として知られる。SBIVCトレードは金融ノウハウを生かし、安心して取引できる取引所として評価されており、手数料の低さなどで個人投資家から支持を受ける。
販売所のスプレッドが狭い、指値を使える
入出金・暗号資産の出庫手数料無料
レバレッジ取引・貸コインなど豊富な機能
主なサービス
スマホ対応
基本サービスは全てスマホ対応。PCは「トレーダーモード」でさらに高機能に。
セキュリティ
金融大手SBIグループとして最新鋭のセキュリティ。住信SBIネット銀行との連携で入出金がスムーズ
取扱銘柄
23種類

こんな人におすすめ

運営企業への信頼を重視し、投資を始めて徐々にその範囲を広げたい方、ストレスフリーでXRPを購入し、レンディングや積立などの便利なサービスを活用したい方に理想的です。申込は最短5分で完了し、「最短当日」には口座開設が完了します。

SBI VCトレードの口座開設方法

本人確認書類の提出方法は3種類あるため自身に合った方法を選択しましょう 出典:SBI VC トレード

SBI VCトレードでXRPを購入するには、まず口座開設を行う必要があります。 口座開設には下記のものが必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書から1点)

口座開設にあたり、まずはメールアドレスを登録します。「個人のお客様」を選択し、メールアドレスを登録、確認メールを送信しましょう。確認メールが届いたら、メール内に記載されている認証用のURLを開き、パスワードを設定します。

パスワード設定後にSMS認証か電話認証を行い、認証コードを入力したあとに、氏名や住所などの基本情報入力を行います。

基本情報入力後に、情報と合致する本人確認書類を提出します。運転免許証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書などの本人確認書類を撮影しアップロードしたあと、本人確認書類と一緒に自撮り・セルフィーを行い、本人確認手続きを行います。

本人確認手続きが終了したら、取引所による口座開設審査が行われ、審査が完了すれば口座が開設されます。

XRPを購入するための入金方法

XRPを購入するには、SBI VCの取引口座に日本円を入金する必要があります。「入出金」と記載がある部分をクリック・タップし、「日本円を入金」を選択しましょう。

入金したい金額と銀行を選択し、「金融機関サイトへ」を選択し、自分の選んだ金融機関のサイトからSBI VCトレードへ入金の操作を行い、既定の振込タイミングまで待てば入金が完了します。

XRPの買い方・購入方法

SBI VCトレードでは、「販売所」と「取引所」のふたつでXRPを購入することができます。

販売所の利用画面 出典:SBI VCトレード

「販売所」は、SBI VCトレードが決めた価格で売買が行えます。「販売所」はシンプルで簡単な操作が可能で、初心者でも安心して取引することができるでしょう。「販売所」では、XRPを選択し、購入する数量を入力した後、購入をクリック・タップすれば、XRPが購入できます。

「販売所」には、購入価格と売却価格の間にスプレッドと呼ばれる手数料的な価格差が存在するため、手数料を気にしたり、短期間で売買を繰り返したりする場合は、「取引所」の操作を覚えるとよいです。

取引所の利用画面 出典:SBI VCトレード

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XRPの今後や将来性、注目すべき動向

XRPLとXRPはリップル社とは独立して存在しているものの、XRPの価格は、リップル社の動向の影響を受ける場面も見受けられます。

特に米国の規制当局とリップル社の関係性、及び金融機関によるODLの導入のニュースに対して、過去にはXRPの価格が変動した場面がありました。以下では、XRPの今後や将来性に関わる可能性のある要素について紹介します。

リップル社によるCBDC推進やステーブルコインの発行

出典:Ripple

リップル社はフィンテック分野での存在感も大きく、提携企業ではタイの「サイアム商業銀行(SCB)」などが挙げられ、日本では、SBIとの合弁会社である「SBI Ripple Asia」が設立されています。

また、リップル社はCBDC(中央銀行デジタル通貨)向けのプラットフォームも提供しており、国や中央銀行を含めたCBDCの実証実験などもなどで多数実施しており、大手の金融機関や国などと連携できている実績があります。

リップル社が提供するCBDCのプラットフォームでは、XRPをブリッジ通貨として導入することを発表しており、XRPの利用が促進されることが期待されています。

関連:米リップル社、CBDCプラットフォームにXRPをブリッジ通貨として導入

CBDCは中央銀行や政府がかかわることが多いため、企業という形で契約できるリップル社に有用性があるといえます。他の暗号資産では、明確にビジネスを進める母体は少なく、基本的には財団や開発企業という形がとられることが多く、ビジネス的な展開は第三者が行う場合が多いです。

しかし、XRPにはXRPLedgerの活用に長けたリップル社が存在します。リップル社はXRPを公開市場で売却し、活動コストを調達しながら、積極的にビジネス展開を行うことができています。リップル社は国や金融機関と、フィンテック分野で連携した実績を積み上げています。

また、2024年6月には、リップル社が米スタンダード・カストディ社を買収し、米ドルのステーブルコイン発行を行うことを発表しており、CBDC以外にもステーブルコインでのXRPLの活用も期待できるでしょう。

関連:リップル社、スタンダード・カストディの買収完了 米ドルステーブルコイン発行へ

SECによるリップル(Ripple)社の訴訟と一部勝訴

Ripple社はXRPの取り扱いを巡り、SEC(米国証券取引委員会)から訴訟を受けています。内容は、Ripple社が未登録の証券であるXRPを投資家へ販売し、連邦証券法に違反していたというものです。

この裁判について、リップル社は「(取引所などを通じた)個人投資家への間接的な販売」について一部勝訴の結果を得ていますが、「リップル社がXRPを機関投資家へ直接販売した点」についてはSECと引き続き協議を行っています。

XRP/USD 1時間足 2023年7月14日

一部勝訴の報道が出た際には、XRPの価格は急騰を見せており、リップル社の規制はXRPへの価格に大きな影響があるといえます。

SECとの裁判は引き続き行われており、裁判の内容は暗号資産業界全体に影響があるものも含んでいるため、動向が注視されています。裁判が進むにつれ、XRPやリップル社の活動の合法的な部分が明確化されるため、ETFなどにつながるという見方もあり、裁判や規制の動向はXRPの将来性や今後を予測するうえで、欠かせない要素だといえるでしょう。

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関連:米SECが提訴した「リップル裁判」まとめ(20年12月〜23年10月)

関連:米SECがリップル裁判でCEOらへの告発棄却 XRP急騰

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